Stolog

メモ

Michael G. Smith, Designing Detroit, Wirt Roland and the Rise of Modern American Architecture, Wayne University Press, Detroit MI, 2017 2

1 第二章「学校に戻る」を読む 1902年にカーンはメイソンとの協働を解消し独立する。最も大きなクライアントはパッカード社。 ローランドは1910年にメイソンとカーンの推薦状をもってハーヴァードに「特別学生」として入学する。逆算すると32歳。最も大きな…

Michael G. Smith, Designing Detroit, Wirt Roland and the Rise of Modern American Architecture, Wayne University Press, Detroit MI, 2017

1 アルバート・カーンのチーフデザイナーだったワート・ローランドについての評伝。序章と第一章「ディーンに働く」。 メモ 「自動車産業の劇的発展により、デトロイトの人口は1900年の約30万人から1930年には160万人へと爆発した」p3 「1900年から1930年ま…

Michael H.Hodges, Building the Modern World, Albert Kahn in Detroit, A painted Turtle Book, Detroit, Michigan, 2018

1 全体は11章構成。 メモ 最初の評伝、グラント・ヒルデブラント、『産業デザイン、アルバート・カーンの建築』(1974) ヒルデブラントはカーン事務所勤務経験あり。 フェデリコ・ブッチの2002年の書。 テリー・スミス『現代を造る、アメリカの産業、芸…

松井裕美『キュビスム芸術史、20世紀西洋美術と新しい〈現実〉』名古屋大学出版会、2019

1 メモ 「ピカソは一九三三年のカーンワイラーとの対談のなかで、シュルレアリスムという言葉をアポリネールが一九一七年に発したときには、自身もまた「現実よりも現実的ななにか」を構想していたと回想している。この言葉が端的に示しているのは、現実との…

ポール・メイソン『ポストキャピタリズム 資本主義以降の世界』佐々とも訳、東洋経済新報社、2017

ニコライ・コンドラチェフの波から話を始め、産業革命以降を四つのコンドラチェフ波との関連でまず読み解く。技術革新と言われるものはこの波と関連していると見られる(シュンペーターの波動論)。1873年恐慌、1929年恐慌など。1929-1873=56年 1885-50=1835…

Luis Pancorbo Crespo, Ines Martin Robles, Architecture as technical object. Industrial architecture of Albert Kahn VLC architectura volume1 issue2, 2014

1 文献 Terry Smith, Making the Modern Industry, art and design in America, Chicago, The University of Chicago press, 1993 Jordy Wiliom H. American Buildings and their architects.Vol.5, Yhe impact of European Modernism in the Mid-Twentieth …

Claire Zimmerman,”Albert Kahn in the Second Industrial Revorution,” AA files 75,2018

1 文献 Albert Kahn, “Our Travelling Scholar,”The American Architect and Building News XXXIII:812(18July 1891),pp39-41; for a selection of Kahn`s travel sketches, http://exchange .umma.umich.edu/resources/24727 Thomas Crow, Modernism and Ma…

Claire Zimmerman, Albert Kahn`s Territories, Office Us catalog 2014

1 ヒッチコック、ネルソン、コンディットによる言及。 匿名チームによるデザイン。→119頁。 建材、写真、建物、兵器の章で構成。 1910-20年代の欧州でのイメージ流通に関しては、 1993 issue of the German Werkbund yearbook Werner Linder, Die Ingenieurb…

Claire Zimmerman, “Building the World Capitalist System: The “Invisible Architecture”of Albert Kahn Associates of Detroit, 1900-1961,” Fabrications The Journal of the Society of Architectural Historians, Australia and New Zealand, vol29, 2019-issue2

文献 Albert Kahn Associates, Architecture of Albert Kahn Associates (New York: Architecture Catalog Company 1948) Grant Hildebrand, Designing for Industry: The Architecture of Albert Kahn (Cambridge, Mass.: MIT Press,1974) Chris Meister, “…

Frank Sedlar, Engineering Industrial Architecture, The Trussed Concrete Steel Company and Albert Kahn, University of Michigan, April 23, 2013

1 メモ 文献 American Concrete Institute, “Concrete Knowledge Center.” Web. April 15, 2013 Kahn, Albert “Albert Kahn, Architect, Detroit Michigan.” Architectural Catalog Co. New York. 1920 Kahn, Albert “Reinforced Concrete.” November 18 191…

Michael Mcmodie, John B.Parkin Associates and Albert Kahn Inc.: An Industrial View of Architecture, Jssac24:1(1999) (Society for the Study of Architecture in Canada Journal)

建築を完結体と捉えるとともに、その設計作業と組織を完結体と捉える、カナダの建築家ジョン・B.・パーキンとジョン・C.パーキン(血縁関係はない)が、アルバート・カーンの組織にならったという話。 ドイツの新古典主義であれ、北米ボザールであれ、北米の…

S・ギーディオン『機械化の文化史 ものいわぬものの歴史』GK研究所栄久庵祥二訳、鹿島出版会 1977年

メモ 「機械に取って代わられることになる手について述べる。その上で、一つの歴史的プロセスとしての機械化を取り扱う」、 「複雑な技術を機械に置き換えていくことが、高度な機械化の始まりを画する。この複雑な技術から機械化への移行は、十九世紀の後半…

デーヴィッド・A・ハウンシェル『アメリカン・システムから大量生産へ、1800-1935』和田一夫・金井光太朗・藤原道夫訳、名古屋大学出版会、1998

独立戦争から大量生産制登場までを、「機械」の生産を対象として見ていく。 アメリカン/システムとは独立戦争後、独立戦争において現地軍を支援した仏軍のゲージシステムから派生した工廠システムで、このアメリカン/システムから進展してきた米国の機械生産…

Roger Matuz, Albert Kahn Builder of Detroit, Wayne State University Press, 2002

フェデリコ・ブッチの評伝と並んでアルバート・カーン伝の基本文献。 以下メモ カーンの父ジョセフはラビ(15p)、メーソン事務所入所(21p)、アドラー+サリヴァン事務所にライト後任として誘いを受けている(39P)、 友人のヘンリー・ジョイがパッカード…

Reto Geiser, Giedion and America, gta Verlag, 2018

q In Btweenが主題であるとして、米国と欧州のあいだにギーディオンを位置付ける。基本的にGSD教授となった1938年以降の話が主。第二章「言語」まで。 メモ ギーディオンの立位置とヘンリー・ラッセル=ヒッチコックおよびルイス・マンフォードの立位置の対比…

ジェイン・ジェイコブス『発展する地域 衰退する地域 地域が自立するための経済学』中村達也訳、2012

前半は既存経済学の諸説を吟味しながら、どれも都市国家から帝国まで国家規模を無視してごっちゃにしているとし、経済単位としての都市地域分析に向かう。 都市地域の核をなすのは「輸入置換都市」である。これはそれまで輸入していたものをイノヴェーションと…

西谷啓治著作集10、創文社、1987

サルトル批判 実存主義の被投的・企投(geworfener entwurf)概念は、「被投」から「企投」への過程で実存主義の有名な「選択」という鍵概念が入る。これがサルトルのニヒリズムをして自我を強くしているという批判。 古代ギリシアではデミウルゴスは素材に…

ギヨーム・アポリネール「キュービズムの画家たち」渡邉一民訳、『アポリネール全集10』紀伊国屋書店1964

瀧口修造が述べる「面的透明性」という概念はここには出てこない。 「物体はすべて光のまえでは平等である。その変化は、事物を思いのままに構成する光の力によって生じる」(140頁)→1912 は ル・コルビュジエの『建築をめざして』中の有名な箴言の元なのか…

コンドルセ他『フランス革命期の公教育論』坂上孝編訳、岩波書店、2002年

理工科大学設立について確認。 278頁の解説文 「テルミドールの政変は公教育の構想にも大きな変化をもたらした。初等教育に充填を置き、知育中心か徳育中心かという教育理念にかんする議論に終始したそれまでの議論に代わって、エリートの養成を目的とする高…

瀧口修三 『コレクション・瀧口修三・12、戦前・戦中編II、1937-1938』、みすず書房 1993

メモ 「あらゆる記憶像は排除せられ、したがってモチーフというものは、われわれの視覚的な客観物としてのみならず、主観的な活動を通して初めて把握されるものとして理解された。アポリネールが「諒解されたレアリテ」あるいは「創造されたレアリテ」といっ…

ジャン・ジャンジェ『ル・コルビュジエ書簡撰集』千代章一郎訳、中央公論美術出版、2016

1910年3月にペレ兄弟に宛てたアメリカ行きの書簡は収録されていない。以下メモ。 ペレに就職願いの書簡は1908年4月15日 「先だっての水曜日の面接の通り、他の研究を中止し、貴殿のところで働くことにします。事務所で働けることはなによりの幸せです」(p6…

Lary Bloom, Sol Lewitt, A Life of ideas, Wesleyan University Press, 2019

メモ aragraphs on conceptual art, art forum Apr. 1967 1

David Gartman From Autos to Architecture, Fordism and Architectural Aesthetics in the Twentieth Century, Princeton Architectural Press, 2009

フォーディズムを「テクノクラシー」と捉え、1920年代のテクノクラシー台頭、30年代の批判、そして戦後の復権という歴史と読める。 また美的には、米国の実利的なものが、欧州では「美的」なものとして模倣されたという視点で捉えられる。 メモ 「ル・コルビ…

Peter Eisenman, The Formal Basis of Modern Architecture, Lars Muller Publishings, 1963/2018

建築における「形」の重要性を説くという点で、ロッシとの同時代性を感じさせるとともに、ル・コルビュジエの『建築』の「覚書」の延長上にあるようにも見える。 ル・コルビュジエの場合は、 ヴォリューム 表面 プラン 指標線 であり、 アイゼンマンの場合は…

デイヴィッド・リカードウ『経済学および課税の原理上・下巻』羽鳥琢也・吉澤芳樹訳、岩波書店、1987

冒頭で地主、資本家、労働者の三階級が整理され、それぞれの利益は地代、利潤、賃金であると整理される。スミスの労働価値説を基本的には継いでいる。 地代が発生するのは土地の肥沃度などに質的な差があるからであり、人口が増えるに従い、質的に劣る土地で…

Portland

「第二次世界大戦時に集中してつくられた艦船などで、造船や鉄鋼の街としても発展してきた。戦時中、急造した軍需船舶の建造ラッシュで多くの労働者がポートランドで働いたが、戦後は失業することになる。その労働力の受け皿として、大規模な都市開発への公…

Valerio Olgiati Non-Referential Architecture Park Books 2019

建築は秩序付けの体系であるとする建築論

マルサス 『人口論』斉藤悦則訳 光文社 2011

初版は1798年 メモ 「人口はつねに生活物質の水準におしとどめられる」。これは明白な真理であり」(p20)。 「人口の増加力と土地の生産力とのあいだには自然の不均衡があり、そして、やはり自然の大法則により両者は結果的に均衡するように保たれる」(p…

ジョン・ロック『完訳・統治二論』加藤節訳、岩波書店、2010

最終章の「統治の解体」は革命権の肯定である。統治の目的は人類に善をなすことであり、実際の統治がそこから外れていけば、人民は統治を解体して作り直す権利があるとする。「天に訴えてもよい」(原語はどういう表現なのか)と述べる。 この革命権の肯定は…

マーク・ラムスター『評伝フィリップ・ジョンソン、20世紀建築の黒幕』松井健太訳、横手義洋監修、左右社2020

1 メモ スタンフォード・ホワイトからフィリップ・ジョンソンへ (21頁)。 「具体的には、保守的と悪名高いケンブリッジにモダン・アートのための空間を生み出すこと。このアイデアがもともとはウェルズリー大学の新進気鋭の美術史研究者アルフレッド・H/・…