メモ 「第二次大戦前、マネジメントの本は、すべて集めても普通の本棚に収まっていた。ところが、六○年代の後半にはアメリカだけでも年間数百点が出版された。大戦前のものを全部集めた数の四倍から五倍が一年間に出版された」、「マネジメント・ブームの基…
メモ 「彼は自分の生い立ちを恥じるたぐいの成功者ではなく、むしろそれを誇りにしていた。一九三五年七月、七十一歳のヘンリーはインタヴューの相手に、真のアメリカはニューヨークやシカゴのような都会では見つからないと語り、「アメリカは、古い村や、小…
有名な友敵理論が述べられる書。 政治的なるものの基本的概念は、友/敵であり、これは道徳における善/悪、美学における美/醜のようなもので、なおかつ政治的なものとして独立しているとする。友が「善」で「美」である必要はなく、敵が「悪」で「醜」である…
メモ 「以上見てきたように、消費性向の分析、資本の限界効率の定義、利子率の理論は、われわれの現在の知識にぽっかり空いた三つの主要な空隙であり、その空隙を埋めてやる必要がある。それが成し遂げられたとき、物価の理論はわれわれの一般理論にとっては…
こちらの再読。一応一次資料。 http://madhut.hatenablog.com/entry/2016/04/30/143005 http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-a308.html まずジェラニオティスのこちらの論文で触れられるボウマンのパンフレットとHIBの関係について。 http://m…
メモ Make No Little Plans(2010) www.youtube.com
ジェラニオティスの論文その2。 メモ 「ドイツ1848/49年の民主化革命失敗後、ドイツ系移民建築家がシカゴに到着し始める。彼らは故国の独裁的政治的風土を嫌った民主主義者か、あるいはこの政治的条件から帰結する機会の欠落に怒っていた若い専門家たちであ…
リチャード・A.エトリンのフランク・ロイド・ライトとル・コルビュジエ論にも目を通しておく。エトリンの書は以前、ジュゼッペ・テラーニ論を書く際にそのイタリア近代建築史を引用させてもらった。序文によればプリンストン大学でのフランス啓蒙主義建築に…
メモ 「当初の数年、地元の方々から彼らは鼻もひっかけられず、無視されたそうです。集落でうまくうまくいかないことが起こると「日芸のせいではないか」と疑われたこともあったそうで、とにかく認められるまではと、歯を食いしばり何年も耐えたということで…
R.M.ジェラニオティス(Geraniotis)の論文がようやく入手できた。全体は鉄鋼構造史、各論文初出をそのまま合本したもので論文ごとに文字の大きさもフォントも異なり、また全体構成は第一章が水晶宮とその後、第二章が橋梁と展覧会建物、第三章が鋼フレーム構…
ルイス・ヘンリー・サリヴァンの重要論文であり、そのエッセンスが詰まった論文である。 まずサリヴァンの関心事はformにあり、本論もモダンオフィスビルディングの形(form)はどうあるべきかという点から論が起こされ、最終的な「法則(the law)」である…
こちら(http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/theodore-turuk.html)に関連して。序文冒頭でヘーゲルの『哲学史』英語版の訳者(ジョン・シルビー)への謝辞が述べられている。ヘーゲルの言説のように大きな道筋を必ずしも描いていくというわけでは…
閑話休題的に。 こちら(http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/hugh-morrison-l.html)と、こちら(http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/h2012-7851.html)にも関連して。ちなみに著者のジョン・ザルコウスキー(1925-2007、MoMAディレク…
ジョアナ・マーウッド=ソルスベリー(http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/joanna-merwood.html、http://madhut.hatenablog.com/entry/2015/09/18/171408 )のペーパー。大雑把に述べて「思想/様式」から引き剥がされたとでも言うべきあり方で近代…
何度観てもよくできている。 www.youtube.com
労作である。 2003年の米国建築史家協会・アリス・デイヴィス・ヒッチコック賞を受賞している(https://en.wikipedia.org/wiki/Alice_Davis_Hitchcock_Award)。また「シカゴのオーディトリアム・ビルディング、オペラかアナーキズムか」という論文が『米国…
ざっと目を通す。 ラテン・アメリカで至る処に記されているスペイン人の残虐非道ぶりはフィリピンでも同じ。ただしフィリピンではスパニヤードだけでなくさらにメキシコ人の傭兵が支配側に加わる。マニラとアカプルコのあいだの「海のシルクロード」ことガレ…
フィリピン住居については第一章「オーストロネシア世界」の住居で触れられるにとどまる。 全体は序章で「住居の原型」が概観され、第一章でオーストロネシア世界他の「伝統的住居」が概観され、第二章で主にインドシナ半島の住居が概観され、第三章で同地域…
拙訳書『テクトニック・カルチャー』では「支那」という言葉を使用している箇所があります。これについて留学生の方からこの言葉を使用する意図は?という趣旨のeメールをいただきました。 誤解や曲解があるとよくないと思い、どなたでも目にすることのでき…
フランク・ロイド・ライトのユニティ教会の箇所を確認。 「保存、拡大、拡張され、目に見えるものとなった空間の価値は、まったく新しい建築をつくり出します。ユニティ教会はそれを実現した最初の建物です。私が近代建築に貢献したのはその点においてです。…
デイヴィッド・ヴァン・ザンテンのルイス・ヘンリー・サリヴァン論にも目を通しておく。謝辞の冒頭にはジョルジュ・ディディ=ユベルマンの名前が見える。 大雑把に述べて全体の構成はサリヴァンが活動した時代のシカゴを三つの時代に分け、それぞれにおける…
ジョルジュ・チウッチのフランク・ロイド・ライト論にも目を通しておく。こちら( Giorgio Ciucci, Francesco Dal Co, Mario Manieri-Elia, Manfredo Tafuri, The American City, From the Civil War to the New Deal, The MIT Press, 1979, translated by Ba…
こちら(http://madhut.hatenablog.com/entry/2015/09/18/171408)で見たジョアナ・マーウッド=ソールズベリーの論考を含むアンソロジー。編者解説によれば19世紀から現代までのシカゴを一つのアイデアとして捉え、外部からこの都市を見た論考のあいだに内部…
こちら(http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/11969-b78b.html)とこちら(http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/1931-193921969-.html)の続き。まずこちら(http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/siegfried-giedi.html)のような…
こちら(http://d.hatena.ne.jp/madhutter/20090104)でも見た、ゼムパーの「様式」に関連する部分とゼムパーのシカゴへの影響部分を再確認する。前回引用部分の続き。 「様式とは、と彼はこう書く。芸術作品の主題を変容させる根本理念およびあらゆる内在的…
寄道をして一瞥する。初出は1935年である。 舶来新思想から昔の思想まで「ありとあらゆる思想が行われる」日本の状況を瞥見しながら(板垣鷹穂も似たような皮肉を述べていた)、まず 「思想とはあれこれの思想家の頭脳の内にだけ横たわるようなただの観念の…
メモ 「絵画」の章より 「いつの日か将来、こう認識されるであろう。1914年後のあらゆる芸術活動は二つの集団活動に分類されると。ダダイズムとピュリスムがその二つである。この二つの運動は明らかに相互に対照的であったものの、芸術の腐敗した生産品によ…
20世紀の最重要建築書と言えば、やはり本書であろう。英語版新版である。 これまで英語版はフレデリック・エチェルス訳版があったが、同書においては書名が「新しい建築へ」ともうそこから意訳されているうえに、訳者によれば、文体も仏語原文の生き生きした…
こちら(http://madhut.hatenablog.com/entry/2016/11/22/002833)で言われている書は、こちら(http://rco-2.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/norman-shaw-and.html)のペリカン本ではなく、本書である。 フィリップ・ジョンソンが熱狂し、コーリン・ロウが…
寄道する。 西田の「場所」概念はあらためてカントの読替えとしてあると思われ、実際カントの名は参照点としてしばしば登場する。他方では同時代の現象学には批判的にも見え、これに対しライプニッツの「モナド」やベルグソンの「純粋持続」、そして近年のド…