ジークフリート・ギーディオン「記念性について」、『現代建築の発展』生田勉・樋口清訳、みすず書房、1961

 

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 一瞥する。

 記念性の諸要素のうち、「色彩」についてはフェルナン・レジエから出てきている。レジエはピュリスム=反キュビズムにおけるル・コルビュジエの協働者であり、ということは、これはピュリスムにおける色彩の扱いから発展してきたと述べても過言ではなく、ギーディオン、レジエときて、ますますこの主題がタイゲらとの論争の延長上にあるのかと思えてくる。

 序論ではマンフォードについても触れられている。

 メモ

 「アメリカ合衆国においては、近代建築が多少とも単一家族のための住宅、住宅群建設、工場、事務所建築に限られていたため今日(1944)までは限られた影響力しかもっていない。そこでこの記念性の問題について論ずるのは時期尚早のように思われる。しかし情勢は急速に変わりつつある。近代建築が、ついさきごろまで美術館、劇場、大学、教会、もしくは音楽堂といった建築の解決のためにしか必要とされなかった国々においては、いまや機能の充足を超えたところの記念的表現の追求が要望されてきている。近代建築がこの要求を満たさない場合には、その発展全体がふたたびアカデミズムに逃避するという致命的危機におちいるだろう」(35頁)

 「すべての時代は、モニュメントの形で象徴をつくりだそうという衝動をもっている。モニュメントはラテン語の意味によれば「思いおこさせるもの」、後の世代に受け継がれるものということである」(36頁)