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メモ

P.F.ドラッカー『エッセンシャル版マネジメント・基本と原則』上田惇生編訳、ダイヤモンド社2001

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メモ

「第二次大戦前、マネジメントの本は、すべて集めても普通の本棚に収まっていた。ところが、六○年代の後半にはアメリカだけでも年間数百点が出版された。大戦前のものを全部集めた数の四倍から五倍が一年間に出版された」、「マネジメント・ブームの基礎となっていた第二次大戦前の薄明の時代に得られた知識が、いずれも現実に合わなくなったことが明らかになったからだった」(3頁)。

「企業の目的の定義は一つしかない。それは顧客を創造することである」、「市場をつくるのは」「企業である」、「有効需要に変えられて、初めて顧客と市場が誕生する」(15-16頁)。

「顧客が価値を認め購入するものは、財やサービスそのものではない。財やサービスが提供するもの、すなわち効用である」(16頁)。

南北戦争後のヘンリー・アダムスから今日のラルフ・ネーダーにいたるまで、アメリカの改革者たちが要求してきたものは、人材だった」(44頁)。

「先進国の生活水準を引き上げたのは、テイラーの科学的管理法である」(37頁)。

「日本での成功事例の特徴は、一九ニ○年代から三○年代にかけ大組織向けに開発されたものである」、「これら日本の慣行は古来のものではない。第二次大戦以降とまではいかないが、一九ニ○年代以降のものである」(68頁)。

「フォードの労働移動は激しく、一九一ニ年当時、一万人を確保するためには六万人を雇わなければならないほどだった。ところが新しい賃金によって、辞めていく者がほとんどいなくなった。コストの節減は大きく、その後数年にわたって続いた原材料価格の上昇にもかかわらず、T型車の価格を下げ、かつ1台あたりの利益を増大させることができた。同社が市場を支配できることになったのは、この思い切った賃金の引き上げが生んだ総労働コストの節減だった」(98頁)。

「組織の目的は、凡人をして非凡なことを行わせることにある」(145頁)。

「ニ○世紀の初め、マネジメントが初めて関心の的になったときには、突如誕生した大規模な人間組織をいかに組織し管理するかを知ることが、最大のニーズだった」、「しかもマネジメントが進歩した一九ニ○年から五○年という時代は、大きなイノベーションの余地のない時代だった。この時代は、技術的にも社会的にも変化の時代ではなかった。むしろ第一次大戦の土台の上に確立された時代だった。政治的には激変の時代だったが、社会的な組織も経済的な組織もまったく停滞していた。社会思潮や経済思潮までもが停滞していた」(264-265頁)。

「一九三○年代にマネジメントの研究が始まって以来」(278頁)。

「マネジメントの研究は、一九世紀、政府、常備軍、企業などの大組織が現れたときに始まった」(280頁)。

「組織構造の重要性を認識させたのは第一次大戦だった。フェヨールやカーネギーの説く職能組織が唯一絶対の組織構造ではないことを明らかにしたのも第一次大戦だった」(280頁)。