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メモ

2021-01-01から1年間の記事一覧

Reto Geiser, Giedion and America, gta Verlag, 2018

q In Btweenが主題であるとして、米国と欧州のあいだにギーディオンを位置付ける。基本的にGSD教授となった1938年以降の話が主。第二章「言語」まで。 メモ ギーディオンの立位置とヘンリー・ラッセル=ヒッチコックおよびルイス・マンフォードの立位置の対比…

ジェイン・ジェイコブス『発展する地域 衰退する地域 地域が自立するための経済学』中村達也訳、2012

前半は既存経済学の諸説を吟味しながら、どれも都市国家から帝国まで国家規模を無視してごっちゃにしているとし、経済単位としての都市地域分析に向かう。 都市地域の核をなすのは「輸入置換都市」である。これはそれまで輸入していたものをイノヴェーションと…

西谷啓治著作集10、創文社、1987

サルトル批判 実存主義の被投的・企投(geworfener entwurf)概念は、「被投」から「企投」への過程で実存主義の有名な「選択」という鍵概念が入る。これがサルトルのニヒリズムをして自我を強くしているという批判。 古代ギリシアではデミウルゴスは素材に…

ギヨーム・アポリネール「キュービズムの画家たち」渡邉一民訳、『アポリネール全集10』紀伊国屋書店1964

瀧口修造が述べる「面的透明性」という概念はここには出てこない。 「物体はすべて光のまえでは平等である。その変化は、事物を思いのままに構成する光の力によって生じる」(140頁)→1912 は ル・コルビュジエの『建築をめざして』中の有名な箴言の元なのか…

コンドルセ他『フランス革命期の公教育論』坂上孝編訳、岩波書店、2002年

理工科大学設立について確認。 278頁の解説文 「テルミドールの政変は公教育の構想にも大きな変化をもたらした。初等教育に充填を置き、知育中心か徳育中心かという教育理念にかんする議論に終始したそれまでの議論に代わって、エリートの養成を目的とする高…

瀧口修三 『コレクション・瀧口修三・12、戦前・戦中編II、1937-1938』、みすず書房 1993

メモ 「あらゆる記憶像は排除せられ、したがってモチーフというものは、われわれの視覚的な客観物としてのみならず、主観的な活動を通して初めて把握されるものとして理解された。アポリネールが「諒解されたレアリテ」あるいは「創造されたレアリテ」といっ…

ジャン・ジャンジェ『ル・コルビュジエ書簡撰集』千代章一郎訳、中央公論美術出版、2016

1910年3月にペレ兄弟に宛てたアメリカ行きの書簡は収録されていない。以下メモ。 ペレに就職願いの書簡は1908年4月15日 「先だっての水曜日の面接の通り、他の研究を中止し、貴殿のところで働くことにします。事務所で働けることはなによりの幸せです」(p6…

Lary Bloom, Sol Lewitt, A Life of ideas, Wesleyan University Press, 2019

メモ aragraphs on conceptual art, art forum Apr. 1967 1

David Gartman From Autos to Architecture, Fordism and Architectural Aesthetics in the Twentieth Century, Princeton Architectural Press, 2009

フォーディズムを「テクノクラシー」と捉え、1920年代のテクノクラシー台頭、30年代の批判、そして戦後の復権という歴史と読める。 また美的には、米国の実利的なものが、欧州では「美的」なものとして模倣されたという視点で捉えられる。 メモ 「ル・コルビ…

Peter Eisenman, The Formal Basis of Modern Architecture, Lars Muller Publishings, 1963/2018

建築における「形」の重要性を説くという点で、ロッシとの同時代性を感じさせるとともに、ル・コルビュジエの『建築』の「覚書」の延長上にあるようにも見える。 ル・コルビュジエの場合は、 ヴォリューム 表面 プラン 指標線 であり、 アイゼンマンの場合は…

デイヴィッド・リカードウ『経済学および課税の原理上・下巻』羽鳥琢也・吉澤芳樹訳、岩波書店、1987

冒頭で地主、資本家、労働者の三階級が整理され、それぞれの利益は地代、利潤、賃金であると整理される。スミスの労働価値説を基本的には継いでいる。 地代が発生するのは土地の肥沃度などに質的な差があるからであり、人口が増えるに従い、質的に劣る土地で…

Portland

「第二次世界大戦時に集中してつくられた艦船などで、造船や鉄鋼の街としても発展してきた。戦時中、急造した軍需船舶の建造ラッシュで多くの労働者がポートランドで働いたが、戦後は失業することになる。その労働力の受け皿として、大規模な都市開発への公…

Valerio Olgiati Non-Referential Architecture Park Books 2019

建築は秩序付けの体系であるとする建築論

マルサス 『人口論』斉藤悦則訳 光文社 2011

初版は1798年 メモ 「人口はつねに生活物質の水準におしとどめられる」。これは明白な真理であり」(p20)。 「人口の増加力と土地の生産力とのあいだには自然の不均衡があり、そして、やはり自然の大法則により両者は結果的に均衡するように保たれる」(p…

ジョン・ロック『完訳・統治二論』加藤節訳、岩波書店、2010

最終章の「統治の解体」は革命権の肯定である。統治の目的は人類に善をなすことであり、実際の統治がそこから外れていけば、人民は統治を解体して作り直す権利があるとする。「天に訴えてもよい」(原語はどういう表現なのか)と述べる。 この革命権の肯定は…